スリーリングスでは、冨貴書房が出版している「ウランとみそしる」を取り扱っております。
ウランとみそ汁は、長崎の原爆投下の8月9日に第一版が2019年に出版されました。
販売元を、 冨貴書房からスリーリングスに移して最初の重版です。
印刷を頼んでいるレトロ印刷さんから、刷られたウランとみそしるが届きまして、開けてみると。。。。
今までの表紙が「フジワラ紙」(写真右)という材質だったんですが、この紙の印刷が終了し「おりひめ紙」(写真左)という、いろんな色が点々と入った明るくポップなかんじの材質になっていました。
藤原氏という関白政治から、織姫の女性性の時代になったのでしょうか。世界も本も連動しているのか。
生物の新陳代謝のように、表紙もプリッと「おりひめ紙」になった「ウランとみそ汁」の読書会を大阪モモの家で4月29日に開催しました。チェルノブイリの日です。
ウランとみそ汁は、ウランにまつわることや、原爆投下後に広島で治療を行っていた医師やみそ汁の効用など、知識が日常に食い込むような実用的な本となっております。
なぜ、この本が世に出て人に手わたっているのか。著書の冨田さんの想いには、日常に根付き、知識ではなく実践していきたいという方々へ届くようにと書かれました。広島の原爆の教訓や養生法から、現代の養生にいたるまで具体的に書かれています。
午後は、お茶をしながら想いの交流会。
2011年3月11日に日本で原発事故が起きてから、当時被曝の危険区域に住んでいて大阪に避難してきた方、避難の受け入れ側や保養活動をしていた方などの想いを皆で深く聞きました。
被災者の方が「保養に行く」という言葉で、周りに嫌煙や差別され保養に行きたいのに行きにくい方々がいることや、周りに嘘をつかないと保養にいけない状況を語ってくれました。
保養を受け入れる団体は、日本では国からの補助金がほぼなく主にNGOやNPOが活動をやっていて、人の力や資金面で長い期間保養キャンプをするのが難しく厳しい状況などをシェアしてくれました。
中には、この現代生活を生きている私たちにも保養が必要なのではないかとい想いを伝えてくれる参加者の方もいました。保養は誰にとっても体も、気持ちも癒される空間なのではないかと思います。
保養キャンプでは色々なドラマがあり、保養に来た子ども達や親が、ゆっくりと自分の想いや不安、気持ち、体のことを安心の場で人に言えるということが、とても心や体をほぐすことだと保養活動をしているゆみさんは言います。
中には、保養キャンプ中に急激に身長が伸びた子どももいたそうです。被曝の影響か、はたまた無意識に体がこわばり背中が固くなっていて、保養にくることでリラックスして伸びたのか、、。
本の読書会を通じて、いろんな思いや考えが飛び交います。
本を一人で読むことと、皆で読み合うことで見えてくるものがある読書会。人と本がかけ合わさってできる空間はとてもおもしろいものでした。
これからも、スリーリングスショップの本の朗読会をしていこうと思います。
皆さんも、ぜひ周りの人たちと読書会してみてくださいね。
【編集:めめめ】
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